キッズフリマとは?売るのも買うのも子どもだけ|体験内容・当日の流れ・売れるコツを紹介
キッズフリマは、小学生を中心に、子どもたちが本物のお金を使って「売る・買う」を体験できるフリーマーケットです。保護者は見守る立場にまわり、子ども自身の判断や行動を大切にするのが特徴です。
この記事では、キッズフリマがどんなイベントなのか、当日の流れや準備のポイント、売れるコツまで詳しく紹介します。
キッズフリマとは?子どもだけで売る・買う体験型イベント

キッズフリマは、NPO法人キッズフリマが主催する、子ども向けの体験型フリーマーケットです。
売るのも買うのも子どもだけで行い、本物のお金を使って商売の流れを体験します。
2006年から全国各地で開催されており、これまでの開催回数は累計1,100回以上。
出店した子どもの数は約4万人、来場者数は25万人を超えています。
長年続いてきた実績からも、多くの家庭に支持されてきたイベントであることがわかります。
キッズフリマの特徴|大人は見守るだけの「子どもの世界」
キッズフリマの大きな特徴は、保護者が会場内に立ち入れない点です。
子どもたちは、商品の販売や購入、値段交渉、お金のやりとりまでをすべて自分たちで行います。
この「子どもだけの環境」が、主体性や考える力を育てるきっかけになります。
一方で、会場内にはスタッフが常駐しており、困ったときには子どもがスタッフにサポートを求めることができます。
保護者はキッズフリマのスペースの外から、子どもが挑戦する姿を見守ります。
キッズフリマの開催スケジュール
キッズフリマは、北海道から沖縄まで全国各地で開催されています。
会場はショッピングモールや公共施設、テーマパークなどさまざまです。
開催日程や会場の詳細は、公式サイトで確認できます。
キッズフリマ当日の流れ|受付〜レクチャー〜開店〜片付け

キッズフリマ当日は、受付から準備、レクチャー、開店、片付けという流れで進みます。
事前に流れを知っておくことで、子どもも落ち着いて参加しやすくなります。
ここでは、当日の流れを順番に見ていきましょう。
事前準備(持ち物・商品の選び方・値段のつけ方)
準備は、できれば数週間前から始めるのがおすすめです。
まずは、どの商品を出すかを親子で話し合いましょう。
対象となるのは、使わなくなったおもちゃや本、文房具など「まだ使えるもの」です。
「これは誰かに使ってもらえそうかな?」と考えながら選ぶことで、物の価値を考えるきっかけにもなります。
値段は、10円〜100円程度が売れやすい価格帯です。
「売る人も買う人も納得できるか」という視点を意識して決めるのが大切です。
受付と開店準備
当日は受付で出店料300円を支払い、出店場所へ移動します。
収支計算シートと出店許可証を受け取ったら、開店準備を始めます。
レジャーシートを広げ、商品を見やすく並べることがポイントです。
値段ごとに箱を分けたり、硬貨のイラストを値札に貼ったりすると、やりとりがスムーズになります。
この段階までは、保護者が準備を手伝えます。
始まりのレクチャー(お店のやくそくとお金の話)

キッズフリマ開始の約20分前に、スタッフによる「始まりのレクチャー」が行われます。
この時間から、保護者は会場の外へ移動します。
始まりのレクチャーの内容は「店長の心得」と「お金と経済」について。
赤いエプロンをつけた子どもたちは、一人ひとりが店長です。
店長としての心得は、次の4つです。
- 自分で考えること
- 自分で決めること
- 声に出すこと
- 行動すること
困ったことがあっても親には助けを求められません。
ゆっくりでも自分で考え、それでも解決策が見つからず困った場合は、会場内のスタッフに声をかけるよう説明されます。
「お金と経済」のレクチャーでは、
- 同じ値段でも人によって高いと感じたり安いと感じたりすること
- 良い値段とは「売る方も買う方もありがとうと思える値段」であること
- 昔は物々交換だったこと
などが伝えられます。
また、子どもたちは収支計算シートの書き方も学びます。
商品が売れたら記入し、自分がお客さんとしてお買い物をした場合も記入することで、お金の流れを目で見て理解できるようになります。
キッズフリマのスタート(売る・買うの体験)
レクチャーが終わると、いよいよキッズフリマのスタートです。
ここからは、売るのも買うのも、すべて子どもたち自身で行う時間です。
最初は緊張している子どもたちも、少しずつ声を出せるようになります。
この時間は保護者もドキドキです。
お客さんが商品に興味を示したら、使い方や状態を説明します。
ときには値段の交渉を受けることも。
商品が売れたら、お金を受け取り、おつりを計算して渡します。
その後、収支計算シートに記入し、お金の動きを自分で確認します。
買い物をする側の子どもたちも、子ども自身で考える点は同様です。
予算内で何を買うかを考え、店長さんと話をしながら自分で決めて購入します。
初めて一人で買い物をする子どもにとっては、大きな成長の機会になります。
終わりのレクチャーと片付け(売れたお金の確認とふり返り)
1時間のキッズフリマが終了すると「終わりのレクチャー」が行われます。
収支計算シートを見ながら売上を確認し、出店許可証には学校や学年、名前、感想を記入して提出します。
レクチャー後は、お店の片付けです。後片付けは保護者も一緒に行います。
親に頼らず、1時間のキッズフリマを自分の力でやり切った経験は、子どもたちの大きな自信につながります。
キッズフリマで身につく3つの学び

キッズフリマは、子どもたちにとって3つの大切な学びを得られる場です。
どれも、将来にわたって役立つ力といえるでしょう。
お金とのつき合い方
キッズフリマでは、子どもが商品を売ってお金を得る経験と、自分のお金で買い物をする経験の両方ができます。こうした体験を通して「お金を稼ぐこと」と「お金を使うこと」の意味が学べます。
キャッシュレス化が進む今、子どもが現金を実際に扱う機会は減っています。しかしキッズフリマでは、目に見えるお金を使いながら、10円・50円・100円といった小さな金額で買い物に挑戦できます。
たとえば「なんでこれを買っちゃったんだろう」と思うような失敗をしたとしても、扱う金額は小さく、大きな損失にはなりません。金額的にも精神的にも負担が少ないからこそ、失敗を経験し「次はどうしよう」と考えることができます。
フリーマーケット中も、どうしても困ったときは大人のサポートも受けられます。
安全な環境の中で失敗と学びを繰り返せる点も、キッズフリマならではの大きな魅力です。
ものを大切にする気持ち
キッズフリマでは、売る側にも買う側にも、ものを大切にする気持ちが自然と育まれます。
売る側の子どもは、自分が使わなくなったものが、誰かに喜んでもらえる経験をします。
一方で買う側の子どもは、自分で選び、自分のお金で買ったものを大切に使おうとします。
大人が買ってあげた高価なものより、キッズフリマで自分で選んだ数十円のものを何倍も大事にする子どもが多いそうです。
コミュニケーション力と自信
キッズフリマでは、売る側で参加する場合、初めて会うお客さんに対して、どんなふうに声をかけ、どう商品を売るかすべて子どもたちに委ねられます。
「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と声を出すだけでも、子どもにとっては大きな挑戦です。
買う側で参加した場合も、自分の大事なお金を使う場面です。
商品の良さや使い方をしっかりと聞き、自分たちで購入するかを判断しています。
見る、聞く、話すといった基本的なコミュニケーションが、キッズフリマを通して自然に体験できます。
また「自分一人でやり遂げた」という経験も、大きな自信になります。
保護者の中には、一生懸命な子どもの姿に思わず涙する方もいるそうです。
キッズフリマをやり切った子どもたちの表情には、自信があふれています。
この自信は、将来の人生の選択肢を広げる大切な財産となってくれるでしょう。
キッズフリマで売れるもの・売れないもの
キッズフリマに出店する際、どんなものが売れるのか気になりますよね。
ここでは、売れやすいものと、売れにくいものとその理由、そして売れやすくするコツを紹介します。
売れやすいものの特徴
キッズフリマでよく売れる商品は、次のようなものです。
- おもちゃ・ぬいぐるみ
- 文房具・カード類
- 季節に合ったアイテム
- 10円〜100円の商品
これらに共通しているのは、子どもが自分のお金で買いやすく、すぐに使える点です。
特に10円〜100円の商品は、予算内で選びやすく、人気が集まりやすい傾向があります。
売れにくい理由とちょっとした工夫
売れにくいと感じたら、まずは値段を見直してみましょう。
最初につけた値段が高すぎると、よい商品でも手に取ってもらいにくくなります。
たとえば「今から100円セールです!」と声をかけるだけでも、お店の前に足を止めてもらえるきっかけになります。
時間帯や人の流れに合わせた工夫が、売れ行きに影響することもあります。
また、商品の並べ方を変えるのも効果的です。埋もれていた商品を前に出したり、セット売りの組み合わせを変えたりするだけでも、お客さんの目に留まりやすくなります。
売れやすくなる並べ方・声かけのコツ
売れやすくなる並べ方のポイントは、次の3つです。
- お客さんが見やすいように並べる
- 値段ごとに分けて置く
- 箱などを使って高低差を出す
キッズフリマの会場では、たくさんのお店が並んでいます。
その中で自分のお店に注目してもらうためには「一目でわかる見やすさ」がとても大切です。
たとえば、値段ごとに箱を分けて並べたり、箱に硬貨のイラストを貼ったりすると、小さな子どもでも選びやすくなります。
商品を平らに並べるだけでなく、箱やカゴを使って立体的にディスプレイすると、自然と視線が集まりやすくなります。
声かけも大切なポイントです。まずは「いらっしゃいませ!」と元気に声をかけてみましょう。
それだけでも、お店の存在に気づいてもらいやすくなります。
お客さんが商品を見ていたら「これ、きれいだよ」「まだ使えるよ」など、商品の良いところを伝えてみましょう。迷っている様子があれば「これとこれで100円です」とセットで提案するのも効果的です。少しの工夫とコミュニケーションで、売れやすさは大きく変わります。
キッズフリマの出店前に知っておきたい準備ポイント

キッズフリマに出店する前に、しっかりと準備をしておくことが成功の鍵です。
ここでは、出店前に知っておきたい3つのポイントを紹介します。
「誰かに使ってほしい」を考える商品選び
商品を選ぶときは「誰かに使ってほしい」という気持ちを大切にしましょう。
ただ不要なものを並べるのではなく「これは誰が使ってくれるかな?」と考えることがポイントです。
「このおもちゃはどんな子が喜びそう?」「この値段なら買ってもらえるかな?」など、親子で話しながら選ぶことで、子どもは自然と考える力を伸ばしていきます。
自分にとっては使わなくなったものでも、まだ使える状態であれば、別の誰かにとっては大切な一品になるかもしれません。
子どもでもできる値段のつけ方
値段をつけるのは難しく感じますが、実は子どもでも無理なく取り組めます。
まずは、商品の状態を一緒に確認することから始めましょう。
新品に近いものやきれいなものは少し高めに、使用感があるものは安めに設定すると分かりやすくなります。
キッズフリマでは、10円・50円・100円・200円など、きりのよい金額がおすすめです。おつりの計算がしやすく、やりとりもスムーズになります。
「この値段なら自分でも買いたいと思うかな?」と考えるのもよい方法です。
買う側の気持ちを想像することで、値段の感覚が自然と身についていきます。
あると安心な持ち物リスト
キッズフリマ当日に持っていくと安心な持ち物を、事前にまとめておきましょう。
必要なものを準備しておくことで、当日落ち着いて出店できます。
【必須の持ち物】
- レジャーシート(1.5m×1.5mが基本)
- 販売する商品
- 出店料300円(おつりが出ないように)
- 筆記用具
【あると便利な持ち物】
- おつり用の小銭(10円玉、50円玉、100円玉など)
- おつり入れ(硬貨ごとに分けられるもの)
- 商品を入れる箱やカゴ
- 値札(事前に作っておくとスムーズ)
- テープやのり(値札を貼るため)
- 折りたたみテーブル(あれば商品が見やすい)
- 商品を持ち運ぶ袋やバッグ
準備にお金をかけすぎないのも大切なポイントです。
家にあるものを代用できないか、一度見直してみましょう。
アウトドア用の折りたたみテーブルや、普段使っているカゴなどを活用すれば、無理なくコストを抑えられます。
キッズフリマでお買い物をするときのポイント

キッズフリマは、買い物をする側としても参加できます。お買い物をするときのポイントを知っておくと、より楽しく、賢くお買い物ができます。
使うお金をあらかじめ決めておく
お買い物をするときは「今日は300円まで使う」などと事前に予算を決めておくことが大切です。
予算を守ることで、お金を計画的に使う力が身につきます。
当日は、10円玉や100円玉などの小銭も用意しておくと安心です。
支払いがスムーズになり、やりとりに集中しやすくなります。
お買い物前に下見をしておく
会場に着いたら、まずはどこのお店にどんなものが売っているのか、ぐるっと見て回りましょう。下見をしながら、値段の相場も確認します。
気になったものから買ってしまうと、後からもっと欲しいものを見つけたときに、お金が足りなくなってしまうことがあります。
一度全体を見て、本当に欲しいものを選ぶようにしましょう。
友達と一緒に見て回るのも楽しいですが、自分のペースで見られるように、焦らずに回りましょう。
お買い物バッグを用意しておく
エコバッグや小さなリュックなど、持ち運びしやすいバッグを用意しておくと便利です。
自分でバッグを持参することは、環境に配慮する行動にもつながります。
買い物バッグがあると、購入した商品をまとめやすく、両手が空いて選びやすくなります。
キッズフリマ参加者の声|子どもと保護者のリアルな感想

キッズフリマには、毎回たくさんの親子が参加しています。
実際に体験した子どもたちや保護者は、どのような感想を持っているのでしょうか。
ここでは、参加者から寄せられたリアルな声を紹介します。
キッズフリマを体験した子どもたちの声
参加した子どもたちからは「楽しかった」「またやりたい」といった前向きな声が多く聞かれます。
「1人でやっていると、お客さんが来たら対応しないといけないし、収支計算シートにも記入しないといけないしで大変でした。お客さんに「ちょっと待っててください」と声がけして対応するようにしました」
「売れるように、途中で配置を変えてみました」
「終了10分前から全部100円のセールをしたらたくさん売れました。最初からやっておけばよかった!」
初めての経験に戸惑いながらも、少しずつ挑戦する中で、自信をつけていく様子が伝わってきます。
子どもの様子を見て感じた保護者の声
保護者からも、
「実際のお金を使ってのやり取りをすることで、お金を使っている感覚を体験できるよいイベントだと思う」
「姉弟で参加しました。姉はどうすれば売れるのかを考えてお客さんとコミュニケーションをし、弟はお金の計算ばかりしていました。二人の違いが分かって興味深かったです」
「表示金額よりも安く売ってしまうということもありましたが、それもよい経験になったと思います」
「大人がこれは売れるだろうと思っていたものが全く売れない。子どもの感覚とは違うんですね」
「出店の抽選に外れてしまったけれど、どうしても出店したくて準備だけしていました。追加募集があり、本番二日前に参加できることになりました。家でお客さんとのやり取りの練習もしてきました!」
などと、たくさんの喜びの声が寄せられています。
特に印象に残っているのは、子どもたちの自立した姿だといいます。
普段は親に頼ることが多い子どもが、自分で考え、行動する様子に驚く保護者も少なくありません。
また、イベント後の変化に気づく家庭もあります。
お金の使い方に意識が向いたり、物を大切にするようになったりと、日常の中にも学びが広がっているようです。
キッズフリマが子どもにもたらす成長と価値|赤池さんインタビュー

キッズフリマを立ち上げた赤池慶彦さんは、このイベントを通して、子どもたちにどんなことを伝えたいと考えているのでしょうか。
赤池さんは「子どもたちの可能性を信じる場所を作りたかった」と語ります。
大人が先回りして決めるのではなく、子ども自身が考え、行動できる環境を整えること。
それこそが、キッズフリマの大切な考え方です。
現代の子どもたちは、大人に守られた環境で育っています。
安全である一方、失敗する機会が少なくなっている面もあります。
キッズフリマは、小さな金額で挑戦でき、困ったら大人のサポートも受けられる、安全に失敗できる場所です。
商品が売れなかったり、おつりを間違えたりする経験も、すべて学びにつながります。
赤池さんは「お金の教育は知識だけでは身につかない」とも話します。
実際にお金を稼ぎ、使い、時には失敗する。
その体験こそが、本当の金融教育だと考えています。
キッズフリマは、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」にもつながっています。
リユースの大切さを、体験を通して学べるイベントです。
楽しみながら環境への意識を育てられる点も、大きな魅力といえるでしょう。
さらに赤池さんは「子どもの自己肯定感を高めたい」とも語ってくれました。
フリーマーケットに参加した後、大人から見ると「どうしてそんな物を買ったの?」ということもあるかもしれません。
「その場合でも「自分一人で買い物できたね」と褒めてあげてください。
親に褒められると自信になります。自信があると、大変な状況になったときに持ちこたえられたり、人生の選択肢が増えたりしていくはずです」と赤池さん。
自分の力でやり遂げた経験は、どんなものにも代えがたい大きな自信となり、子どもたちの将来の可能性を広げてくれるでしょう。
キッズフリマは親子で学びと成長を実感できる体験の場
キッズフリマは、子どもたちが自分の力で考え、決断し、行動する体験の場です。
本物のお金を使った商売を通して、お金の大切さや物の価値、そして人との関わり方を学びます。
保護者にとっても、我が子の新しい一面に出会える貴重な機会です。
「まだ早い」と思っていたことをやり遂げる姿を見ると、子どもの可能性を改めて感じられるでしょう。
キッズフリマは、日本全国で開催されています。
お近くの会場で開催される際は、ぜひ親子で参加してみてください。
きっと、子どもの成長を実感できる、心に残る一日になるはずです。
キッズフリマ






